10.31.2013

白にする


いつもなら、新品を着古した風合いに、、もしくは古いものと見えるように
というオーダーを受けることがよくあります。
長年愛用したような、染めと汚しなどを加えていきます。

その逆、、本当に古いものを少しでもキレイに。。
もちろん、生地の解れや痛みは染めでは直すことは出来ません。

よく、白く染められますか?と聞かれますが、残念ながら白という染料はありません。
白には染められないのです。そのため本来の白いものを薬品を使って、黄ばみと汚れを落としていきます。柄や色ものはこの方法が出来ません。

今回は友人の結婚式での新郎スーツをこの方法でやらせて頂きました。
アンティーク好きの彼が選んだものは、なんと大正時代のスーツ。
確かに黄ばみもあったのですが、強い臭いもあったので、これが解消できたらとのこと。

ですが、この方法はどんな生地でも出来るわけでは残念ながらいかないのです。
ざぶんっと、薬品の入ったお湯に浸けるのですから、そうはいきません。
縮みや、生地が痛む場合もあります。

しかし、大正時代のモノのせいなのか、こんな厚いしっかりした麻、始めてみた!というもので、落ちない黄ばみも多少あったのですが、薬品にしっかり耐えて臭いも解消してくれました。




以前にも、おばあさまが作ってくれたツーピースのワンピースを持って来て頂いたお客様がいらっしゃいました。真っ白なシルクの着物の生地を使っていて仕立てのキレイなものでした。
やはり、何年もたっていて、黄ばみもあり、染色をご希望だったのですが、
大きなシミがあったわけではなかったので、黄ばみ落としをオススメしました。


こうやって再生することで
蘇り、そして活用出来る。ということ。そのお手伝いが出来ることに喜びを感じます。






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